カナダは移民政策により発展してきた国ですので、多人種で成り立っています。それゆえに人権問題は非常に繊細な問題です。
日本にいる感覚でいると、自分にまったくそんな気はなくても、差別者のレッテルをはられてしまうかもしれません。ここでは注意すべきポイントをご紹介します。

さて、まずは「カナダ人」と聞いて、どんな人物を想像するでしょうか?

実は、一言でカナダ人と言っても、おそらく生粋のカナダ人はほとんど存在しません。
本人はカナダで生まれ育っていても、親の代、祖父母の代にさかのぼると必ずと言っていいほど他国からの移民者が含まれています。
先住民のネイティブアメリカンと呼ばれる人の祖先もいますが、彼らもまた、他国からの移民者との混血になるつつあると言えます。

例えば、あなたがカナダに留学することになり、ホームステイをすることになりました。どんな留学生活を想像するでしょうか?広告のモデルに使われるような、白人家族でしょうか?

もちろん地域にもよりますが、ホームステイ先が都市部の近くであればあるほど、白人家族の割合自体が低くなりますし、ホームステイを提供している家族も多人種になります。

あなたが思っていたホームステイ生活とは、食事も、生活習慣も違うものかもしれません。

あなたはそこであなたの考えを軌道修正ができますか?それとも、斡旋会社にクレームを言うでしょうか?

「白人家族と思って料金を払ったのに…!」

そう言ってしまった時点で、カナダでは人種差別者として捉えられる可能性があることを知っておいてください。

日本という小さなアジアの島国で育った日本人は、どうしても白人を憧れのまなざしで見がちです。
しかし、その意識を持ったままカナダで生活をすると、思いもよらない人種問題に巻き込まれてしまうかもしれません。

多人種が共に生活をするからこそ、お互いを尊重することを求められますし、人間らしく生きるという基本的人権の意識も高いです。
カナダのこの政策は徹底されていて、例えば何かのイベントのポスターなどを作る場合には、複数の人種のモデルが起用されるなどの考慮が当然のこととして求められます。

人種問題と共に人権問題でよくテーマに上がるのが女性問題ですが、さすがに全く女性が不利な状況にならない、とはカナダでも言えません。ただし、日本の状況よりはかなり進んでいるのは事実だと思います。

人種差別

例えば、女性の妊娠に伴う職場での対応に関してですが、雇用主は妊娠を理由に解雇できないことはもちろんのこと、
産休も比較的取りやすい環境が保たれているように思います。産休後の復帰のポジションの確保も法律で保障されています。

もちろん、現実に産休のない男性と全く同じように働けるかというとそうではありませんが、
少なくとも日本の職場で妊婦の女性が受けるような精神的苦痛に比べると、一般的にカナダの方が先進していると言えると思います。